我ながら、なんか新書のタイトルみたいですね。
中国人は人に年収を訊きます。もちろん、いきなりじゃないけど、色々会話の流れの中で年収を訊いたりするのは普通にあるみたい。
これ、日本人だとあまりないです。
ってか、ないよね?
振っといて実はよく分かりませんが、今回はそんな中国人年収を訊く問題のお話。
いきなり脇道にそれます
ヤンメイ、だいたい往復の通勤電車の中で下書き書くんですけど。今、目の前にすごく気になる人がいて。喪服なんですよ。ブラックスーツというのかな?家族連れで、奥さんや子供達の格好から判断すると、弔事だと思うのですが。腰パンなんですよ。あの、スノーボードの国母君じゃないですが。喪服を腰パン。
いや、背中のベント(スーツの後ろの切れ目ね)の間からあり得ない面積のシャツが見えていて。かなりの腰パン具合です。
あっ!前が見えました。ブラックタイなので弔事ですよね。いいのかな、これ。なんか、父の葬儀にうつけた服装で出て、位牌に灰を投げつけたとかいう織田信長的な反骨精神なんでしょうか?分からないけど、とにかく気になりまして。きっと向こうで一緒になる人も凄く気になってしまうと思いますが…
中国人は平気で年収を聞く
そんなことはどうでもよくて。本題ですよ。
妻の話を聞いていると、時々、友人の年収やら家の値段やらの話題が出てきます。なんでそんなこと知っているのか?中国人は普通に聞けちゃうんですよ。年収とか家とか車とかの値段を。そんな大きなものじゃなくても、持ち物の値段とか聞くの普通です。
実際、ヤンメイは妻の友人に聞かれたことはありません。ヤンメイが中国語が分からないとか、そこまで仲が良くはない(あくまで妻の友人なので)とか、色々理由はあると思います。
なので、誰にでも構わず聞きまくる、お金の事を非常に気にする、とかではないのですが。仲が良かったりすれば、流れで普通に聞ける、程度の認識みたい。お金の話はタブーではないみたいです。
ヤンメイの経験
お義父さんには、結構根掘り葉堀り訊かれたことがあります。ただ、これはヤンメイ家の暮らしぶりというか、娘の生活を案じてのことですから、無理もない。むしろ、援助してくれようとして困りました。そんな気持ちにさせてしまうくらいの収入で済まない気持ちになったものです。
でも、「体を大切に、無理をするんじゃないよ。お金のことは何も心配はいらないから、家族仲良く、健康が一番だ」と泣かせることを言うお義父さんなんですよ。中国人の家族愛の深さを感じます。
中国人は金儲けに長けた民族だ、という認識があります。まぁ、世界中に華僑は根を張っていますしね。確かに、費用対効果というか、出費に対するリターンというのはよく考える人達ではあると思います。
ただ、単なる守銭奴とは違って、身内認定というか、親しくなってしまうと身の置き所もないような歓待が待っています。使うところでは大盤振る舞いをします。愛が深いというか、気持ちと行動がストレートにつながっている人達とも言えます。
日本人のタブー感
一方、ヤンメイは人に収入や購入した品物の値段を聞いたりはしません。正直、なんだか値踏みされているような、嫌な気持ちがするので。そして、そういう行動は下品だ、とも思っていました。
これが、ジャパニーズスタンダードかは知りませんが。こういう価値観って明らかにありますよね。日本人はズケズケとそういうことを聞けないナイーブさがある、とは思います。
ただ、これは日本に長くお金の教育がなかったことと関係しているのかなと。江戸時代の士農工商の価値観のまま。お金に関わる商人は卑しいとした徳川300年の亡霊が、お金に対するタブーを未だに作り続けているというか。農耕社会で共同作業が必要だから、仲間意識を乱してしまう個人の格差を隠しておきたい、という社会的な圧力があったのかも知れません。
でも、実際はみんなお金好きじゃないですか。就職先の人気企業なんか、いまでも金融とか商社、つまり士農工商の商が一番人気なんだから。
ある意味、本当は好きなのに「興味ないです!」ってムッツリというか。お金に対する興味を素直に出せない時点で、変に意識してることの裏返しで余計にイヤラシイな、と思うようになりました。タブーにしてしまうって、むしろ、お金で人を判断している証拠というか。逆に、中国ではお金の話はするけれど、それがマウンティングになってる訳でもないみたい。
なので、もう少しお金に対してオープンになってもいい、というか、変に意識しないでいられるのが素敵だな、と思っています。
あっ、でも、じゃあ、中国人はオープンで素直で素敵かっていうとそうでもなく。やはり見栄とメンツの文化なので、実際より盛ることはよくあるそうです。ヤンメイなんか素直に「へ〜っ、スゴい!」と感心してしまうところを、妻なんかは割り引いて現実に近いところまで予想出来るんでしょうね。逆に、過小に言うことはまずないそうです(笑)。
なんか色々書きましたが。タイトルの答えとしては
単純に興味があるから、知りたいから
ってことが一番みたいです。素直だな、中国人!
以上、中国人が他人の年収を聞く理由のお話でした。