日本人が中国人と結婚すると、相手は金目当てで、中国から親類縁者が根こそぎやってきて喰いものにされた、とか、ある日家の中のがからっぽになって荷物と一緒に相手が消えてしまった、なんて、イメージで中国人との結婚を見ている人が一定数います。
まぁ、何万人もいれば、そういう人もいますわね、残念ながら。ヤンメイの周りにはそういう知り合いはいないですけど。
果たして、中国人との結婚は金が全てなのか?
日本人は被害者になり後悔するのか?
今回は中国人との国際結婚9年目になるヤンメイの経験からのお話。
お断り
最初にお断りしておくと、今回のエントリーはヤンメイの見聞きした範囲でのお話なので、一例としてお読み下さい。
いや、ここでね「マジ中国人との結婚最低だわ。あいつら金目当てのクソ!」とか書くと、もう喜んじゃう人必ずいると思います。
が、残念ながらそーゆー話ではありませんので、そんなレイシストの方はここでさようなら。
経済力の違い
ぶっちゃけて言えば、過去にあった経済格差と、文化の違い。これが、中国人の結婚は金目当てだと思われる誤解の原因です。
ほんの数年前まで中国は日本より貧しい国でした。かつてのGDPは日本の4分の1。25年前に初めて中国に行った時、学食のご飯は一食30〜40円でした。物価も収入も、中国の方が全然安かったわけです。
つまり、日本では平均的な収入の人も、そのお金を中国で使えばかなり裕福に過ごせたのです。
ということは、向こうから見れば日本人はお金持ち。どうしたってそういう意識になります。お金以外にも色々要素はあるでしょうが、日本人と結婚すればお金には困らない、という認識はどこかにあったでしょうね。
現在も、平均すれば日本人の方が経済力はありますが、人件費も上がってきて差は縮まっているので。爆買いとか、持ってる人は日本人よりはるかに持ってるんですよ。今や、出稼ぎにくれば同じ仕事で3〜5倍も給料があった頃に比べ、来日する旨味は少ないです。
つまり、金目当ての来日や結婚は減ってるはずです。
文化の違い
これも大きいかな?
中国は身内を非常に大事にする文化があります。さらにコネ社会でもあります。この2つが合わさると、場合によって以下のようなことになります。
親にお金がない → 私達はお金がある → どんどん親に送金
兄弟に仕事がない → 私達は保証人になれる → 日本に就職に来る。当然家に泊まる。
まぁ、程度の問題はあっても、日本人間でもあることなんですけどね。もう、あとは夫婦の関係の問題かと。
感覚的には中国人の家族に対する感情って、30年くらい前の日本のモノに近い。昭和の、父性が前面に出ることをよしとていた頃の、もう少し人間関係が濃かった頃の文化ね。いまでも田舎の方はそういう感覚が強いのかな?助け合う優しさが半端ないのです。
冠婚葬祭を大切にする文化もそう。その際、お金が色々行き交うのは日本もそうですが、中国はもっとその程度が強い。お祝い、お礼、様々な形でお金が行き交います。
おごり文化
そう、行き交うんです。
ここ大事ね。
一方的に出るばかりではありません。日本はワリカンとかそもそも貸し借りを作らない文化がありますが、中国はガンガン貸し借りをします。おごりあう文化というのでしょうか?記憶力いいな、とも思います。
おごる人は返せとかいいませんが、まずおごられっぱなしってないんですよ。メンツが立たないから。経済力に差があっても、実力の中で精一杯返すんです、普通。
なので、結局は日本と同じで貸し借りはなしになるんだけど。日本はそもそも貸し借りをしないように、迷惑をかけないように、という考えで、中国は同程度に貸し借りをして、プラマイゼロ、という考えかと。
なので、親戚連中にたかられた、というのも実は「まず貸しを作った」ターンの場合もあります。下手すると、相手のターンは数年後なんてこともありますけど。
もしかしたら、親戚はちゃんと返してくれているのに、夫婦間の会話が足りなくてその事実を知らない例も結構あるんじゃないかな?
結婚は金だろ?
そもそも、金目当ての結婚って、日本にも相当あるでしょ?最近は「ATM」とか言いだしてね。
政略結婚が分かり易いですが、むしろ金目当ての結婚はトラディショナルなんですよ。金をきっかけに、金を仲立ちに、夫婦が成立する側面があるのは、中国人とか関係ないです。
ぶっちゃけ、1人だと効率悪いし助け合いましょう、というのが結婚制度のスタートではないか、と。プラス独占欲ですか?
なので、経済的に豊かになってきたら、かえって浮気が始まったとか、家族仲が悪くなったとかよくありますよね。助け合って生活する必要がなくなったら、もう相手はいらないから、自分が好きにしたい訳ですよ。
もちろん金も必須なんだけど、それ以外の結び付きを大事にしなきゃ結婚は成り立ちません。助け合うまでいかなくても、助けてもらってることに感謝するとか、せめて助けてもらっていることに気付くとかね。
金目当ての結婚っぽくなってしまうのは、そういう感情がないからで、そこは中国人も日本人も関係ないのにな、と思います。
自分を見ろ
「国際結婚 中国」で検索すると、上位はほぼ 結婚相談所で、ウチカミなんて何ページめくっても見えやしません。←単なる力不足
それらのサイトを開いてみると、大体、日本人男性と中国人女性のマッチングですよ。で、40、50、60代の男性と、20、30代の女性が結婚した例が成約例として出ていたりして。
そこな!
おかしいでしょ!?
よく考えよう?篠原涼子と年の差婚を果たした市村正親と同じことができるのか?
つまりこれ、適齢期過ぎたオジサン達に「いや、中国女性なら若くて可愛い娘と結婚出来ますぜ」ってそそのかす事例じゃないの?
いや、出会いは単なるきっかけなので、相談所経由でもちゃんと仲良く幸せな家庭を築く人達もいると思います。
けど、会ったこともない。中国語も分からない。中国行ったこともない。こういう人が中国人と結婚しようって、そもそもちょっと変。結婚そのものが目的じゃない?
だとしたら、年齢差をはじめとする条件的なマイナス点を埋めるのはお金ってこと、当然あってもおかしくない。
つまり、金を武器に結婚をしたい男性と、金を目当てに結婚をしようとする女性の、ギブ&テイクが成立してるってことだよね。ならば、それはもう需要と供給の問題です。被害者はいないということ。
それで上手くいくとかあまり思えないんですけどね。中国人と金目当ての結婚はあるでしょう。けど、それは中国女性が悪いとかズルいとかでなく。どっちもどっちなケースが多いんじゃないか?というのがヤンメイの結論です。
以上。結婚するなら、きっかけはどうあれみんなに幸せになれよ〜。