なんか最初は穏当なタイトルだったのですが、書くうちに現行メーカーの不甲斐なさに腹が立ってきて、なんか過激なタイトルになってしまいました。いや、つまりね、サンヨーの掃除機とのお別れが辛い、と。突然のお別れを記録するエントリです。
そう、長年、大変気に入って使っていたサンヨーの掃除機が逝ってしまいました。10年超えの機種だったので部品もないですし、壊れたら終わりだったのですが、ちょっと無理させてしまったのですかね。
とってもいい掃除機だったので、誰得の思い出を語るエントリを残してみたいと思います。今回はそんな、サンヨーの掃除機が壊れてしまったお話。
さよならサンヨー
昨年の大掃除中、職場の掃除機が突如止まってしまいました。以後、マニュアルにある回復の手順を全て試しても、復活はなりませんでした。大きなのっぽの古時計ではありませんが、お別れは突然やってくるものですね。開業以来、十数年を共にしていたのでいつか来るとは思っていましたが。
この掃除機は今は無きサンヨーのもので、開業時安かったのでなんとなく買ったのですが。自宅用も含めて、これほど使い勝手の良い掃除機はありませんでした。10年以上前の型だというのに、名機と呼ぶのに相応しい完成度!
それの後釜となると現行のどの機種も及ばないので、サンヨーが無くなってしまったことがなんとも悔やまれます。っていうか、他社の掃除機、もうちょっとサンヨーを見習って本気で作って欲しいと思います。マジですぐに中国に追い抜かれるぞ。このブログを読んで消費者目線を勉強しろ!
ちなみに、サンヨーは約10年前に姿を消してしまいました。パナソニックに吸収された部門と、ハイアールに買収された部門とがあったみたいですが。少なくとも、掃除機の素晴らしさはどちらの会社にも受け継がれていません。
技術とか発想のある良い製品を作る会社がずっと生き残る訳ではないのですね。実に残念。
サンヨー掃除機、ここが素晴らしい!
以下に、どれだけサンヨーの掃除機がどれだけ素晴らしかったかを振り返ってみたいと思います。
立ち姿勢の安定
掃除機ってしまう時に立て掛けるじゃないですか?実は、あれだけでもメーカーの本気度って伝わると思うんですよね。
過去に自宅用は、日立、パナソニック、三菱と買って使っていましたが、すっきり立って安定がいいのはダントツでサンヨーでした。
ちなみに、他社さんはノズルのフックの掛けやすさがイマイチとか、ノズルを立て掛けると傾くとか、もうダメダメなのばかりでした。毎日使っていると本当ストレスです。絶対開発者は自分で家の掃除しない奴だよ。
まぁ、ヤンメイが軽量なのばかり選ぶから安定が悪い、というのはあるかも知れませんが。それにしてもサンヨーの収まり具合は見事でした。
手元ブラシの本気度
あれ、なんて言うんですかね?掃除機の手元スイッチの近くにあるブラシ。ノズルの長い部分を外して、台の上とか巾木とかの上を掃除する時に使う部分です。
メーカーによってはそもそもそんなブラシがなく、付属のノズルを取り付けないといけないものもありますが。
掃除中にそんな面倒なことしてられるか!
ぱっとホースの先を外してすぐにブラシと切り替えられる利便性は他社製品にはないものです。いや、三菱とかブラシが付いているメーカーもあるにはあるけど、しっかり度合いが全然違います。
強度もそうですし、ブラシの厚みとかもサンヨー製は素晴らしいのです。そもそも外れないのでどうやって交換したらいいのか。構造的にも堅牢でした。
ヘッドが優秀
あとね、肝心のヘッドがまた良いのです。まず、ガバ取りブラシとか言ったかなぁ。ブラシの先端部分が可動式になっていて、壁に押し当てるとスライドして押しあがるのです。すると、壁際のゴミまでキレイに取れる!
しかも、その機構を応用して、ヘッドを垂直に立てても掃除出来るので、隙間や狭いところの掃除が簡単なんですよ。
サンヨー以外にこのような素晴らしい機能を持った掃除機ヘッドを知りません。先を行っていたというか、独走過ぎて誰もついていかなかったんですよね、残念なことに。
無駄に交換パーツを沢山付けるよりも、こうした基本部品の利便性を上げてゆくという方向になんで他社さんは進まないんでしょうね。
もちろんパワーブラシもグイグイとヘッドを引っ張っていくパワーがあり、文句無しの性能でした。
そんな訳で、サイクロンとか吸引力とかよりも、ヤンメイ的には小振りな事務所の掃除にまたとない逸品だったんですけどね。今もって代わるものがないというのは残念なかぎりです。
もうね、大掃除中に壊れてしまったので、急遽、近所のリサイクルショップから自転車で運べそうな掃除機を買ってきて代用品としました。何しろ、年内最終営業日で、掃除を来年に持ち越さずに続行するには電気屋より一番近い店で入手するしかなかったので。間に合わせも良いところです。まぁ、とりあえず掃除は終了出来ました。
えっ!?これって…
ちなみに、年が明けての初出勤時にも、一縷の望みをかけて再度コンセントにつないでみましたが、サンヨーちゃんはウンともスンとも言わず。
ダメ元で分解も試みましたが、ネジは外れるけどパーツが外れないのです。何、この堅牢性。こうなってみると無駄に頑丈です。バラすことも出来ずに元に戻しましたよ。
掃除機は粗大ゴミとして捨てないといけないので、とりあえずバックヤードに放置しました。なんか手続きとか面倒そうだったし。
そうこうするうちにこのエントリーを書き、改めて写真を撮り。なんとなく思い付きで再度コンセントを差し込むと。
なんと!急に吸引を開始しました!!
よもや復活!?すげ〜!!
と喜んだのもつかの間。吸引の切り替えボタンを押すと再び沈黙…
でも、通電しないのでも、モーターがイカれたのでもなかったみたい。
何度かコンセントを抜き差しするうちに、とりあえずボタンを押さなければ動き続けることが分かってきました。もちろん、そもそも電源スイッチに反応しないんだから、通常の使用に堪えるとは思えませんが、せっかく動いたのでラストランをしよう!
吸引弱ながら健気に吸い込んでいるので、そのままスイッチは触らず、最後のご奉公に事務所をくまなく掃除機がけしました。とりあえず、最後まで動いてくれました。ありがとう、サンヨー!
しかし、ついクセで切るボタンを押すと、今までは反応がなかったのに、ちゃんと止まります。
あれ?
試しにもう一度電源スイッチを入れます。
入りました!
吸引切り替えスイッチも反応。パワーブラシも反応。
これって完全復活じゃない!?
すげ〜!!すげ〜よ、サンヨーの頑丈さ!!
ん?そうでもないから動かなかったのか?まぁ、動くようになったならどっちでもいいや。ブログ書いていて良かったなぁ。これ、このエントリ書かなきゃ再度コンセントなんか入れずに捨ててますよ。
いや〜、こんな復活劇あるもんなんですね。いや、また明日はもう動かないかも知れないし、まだ油断は出来ませんが。家電は壊れてもしばらくは捨てずに様子を見るのもあり、ということを学習しました。
そんな、サンヨー掃除機追悼記事が、思わぬ復活記事になった、というお話でした。しかし、完全復活だったら代打の掃除機どうしようかな。